Rust言語 2025 - エンタープライズ採用が加速するシステムプログラミング言語

2026.01.12

Rustがエンタープライズの壁を越えた年

2025年、Rustは「静かにエンタープライズの壁を越えた」と言われています。2021年から2024年の間に商用利用が68.75%増加し、Fortune 500企業がインフラをRustに賭けています。

採用状況

開発者コミュニティ

指標2024年備考
Rust開発者数226万人以上JetBrains調査
Stack Overflow満足度83%9年連続1位
TIOBE Index最高13位(2025年2月)過去最高
GitHub利用率12%2022年の9%から増加

Big Tech企業の採用

AWS: Firecracker(microVM)をRustで開発
Microsoft: Windowsの低レベルコンポーネント
Google: Androidのセキュリティ重要コンポーネント
Meta: インフラストラクチャツール
Linux Kernel: 公式サポート言語に追加

業界別採用率

金融サービス

トレーディングシステム: 40%
リスク管理システム: 35%
決済処理: 25%

その他の産業

業界採用率主な用途
通信(6G)50%インフラコンポーネント
自動車55%自動運転システム
サイバーセキュリティ拡大中セキュアなツール開発

Rustの強み

メモリ安全性

// Rustの所有権システムによるメモリ安全性
fn main() {
    let s1 = String::from("hello");
    let s2 = s1; // s1の所有権がs2に移動

    // println!("{}", s1); // コンパイルエラー!
    println!("{}", s2); // OK
}

並行処理の安全性

use std::thread;
use std::sync::Arc;

fn main() {
    let data = Arc::new(vec![1, 2, 3]);

    let handles: Vec<_> = (0..3).map(|i| {
        let data = Arc::clone(&data);
        thread::spawn(move || {
            println!("Thread {}: {:?}", i, data);
        })
    }).collect();

    for handle in handles {
        handle.join().unwrap();
    }
}

ゼロコスト抽象化

// イテレータは実行時オーバーヘッドなし
let sum: i32 = (1..=100)
    .filter(|x| x % 2 == 0)
    .map(|x| x * x)
    .sum();

Webフレームワークの成熟

2025年、RustのWebフレームワークはエンタープライズ対応レベルに到達。

主要フレームワーク

// Axumの例
use axum::{routing::get, Router, Json};
use serde::Serialize;

#[derive(Serialize)]
struct User {
    id: u64,
    name: String,
}

async fn get_user() -> Json<User> {
    Json(User {
        id: 1,
        name: "Alice".to_string(),
    })
}

#[tokio::main]
async fn main() {
    let app = Router::new()
        .route("/user", get(get_user));

    let listener = tokio::net::TcpListener::bind("0.0.0.0:3000")
        .await.unwrap();
    axum::serve(listener, app).await.unwrap();
}

フレームワーク比較

フレームワーク特徴用途
AxumTokioエコシステム統合モダンなWebAPI
Actix Web最高パフォーマンス高負荷システム
Rocket開発体験重視プロトタイピング

2025年の重点領域

Rustは2025年前半、新機能よりもコンパイラフラグとツールの安定化に注力。これはエンタープライズが求めていた成熟志向のシフトです。

改善されたコンパイル時間

# 増分コンパイルの改善
$ cargo build
   Compiling my-project v0.1.0
    Finished dev [unoptimized + debuginfo] target(s) in 2.34s

# 以前より大幅に高速化

学習リソース

公式ドキュメント

# Rustのインストール
curl --proto '=https' --tlsv1.2 -sSf https://sh.rustup.rs | sh

# The Rust Book(公式チュートリアル)
rustup doc --book

推奨学習パス

1. The Rust Programming Language(公式Book)
2. Rustlings(インタラクティブ演習)
3. Rust by Example(実践例)
4. Async Rust(非同期プログラミング)

課題と今後

現在の課題

  • 学習曲線: 所有権システムの理解に時間が必要
  • コンパイル時間: 改善されたが依然として課題
  • エコシステム: 一部領域でライブラリが不足

今後の展望

  • クラウド、AI、組み込みシステムへの拡大
  • WebAssemblyとの連携強化
  • より高速なコンパイラの開発

参考: JetBrains - Is Rust the Future of Programming?

まとめ

2025年、Rustは実験的な言語からエンタープライズスタンダードへと進化しました。メモリ安全性、パフォーマンス、並行処理の安全性という強みが、金融、通信、自動車など要求の厳しい業界で評価されています。学習コストは高いものの、長期的な生産性とコード品質の向上が期待できます。

この技術を体系的に学びたいですか?

未来学では東証プライム上場企業のITエンジニアが24時間サポート。月額24,800円から、退会金0円のオンラインIT塾です。

LINEで無料相談する
← 一覧に戻る